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こんにちは。
よしおです。
吉田秀和の名著「世界の指揮者」の中でもオットー・クレンペラーの項は、クレンペラーへの畏敬と敬愛が入り混じって、なかなか出色の出来でした。
笑ったのが、吉田氏がクレンペラーのブルックナー4番のコンサートに行ってよくわかんないやと眠ってしまったそうです。
でもはっと気が付いて起きたら、まだ同じ楽章が続いていたとか、指揮棒を持たないで、左手を像の耳みたいにひらひらさせていたとか、結構笑わせてくれました。
その中で1968年、クレンペラーがウィーンフィルを振って演奏した「運命」がヨーロッパで大センセーションを起こしたという件がありました。
その時の演奏が収録されているCDセットをご案内します。
ベートーヴェンいやクラシック音楽ファンは、この演奏を聴かないでは死ねないでしょう。
よくぞこの録音が残っていたかと思うと録音に関係した方々への感謝に堪えません。
まさに人類の宝、20世紀のクラッシク音楽録音の世界遺産です。
クレンペラー ウィーンフィル 伝説のベートーヴェン”運命”
演奏時間も普通なら35分前後掛かるところを、約40分掛けて、堅固な全体像を保ちながら、微細なニュアンスも疎かにしないで、本当に隅々まで神経と血を通わせています。
しかし、かといって息苦しくはなく、全てのしがらみから解き放たれたような解放感と、身体の奥から沸き起こるような充実感と高揚感を感じさせる演奏です。
クレンペラーは、この時すでに82才の高齢。
2年後には引退し、4年後には永眠しました。
最後の生命の炎を燃焼させたのでしょうか?
この1968年には、ウィーンフィルとの超ド級の名演が残されています。
シューベルトの未完成、ベートーベンの4番、マーラー9番、ブルックナー5番など、どれも世紀の名演で、これらに関しても別途紙面を設けてご案内します。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン ? Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」 Op. 67
Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67
1.(08:58) I. Allegro con brio
2.(11:31) II. Andante con moto
3.(06:26) III. Allegro
4.(12:30) IV. Allegro ? Presto
total(39:25)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ? Vienna Philharmonic Orchestra
オットー・クレンペラー ? Otto Klemperer (指揮)
録音:1968年5月26日 Live
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